葉酸サプリは不妊症にも効果的だった!葉酸サプリは着床促進や受精卵の成長に効果

1:妊婦だけじゃない!不妊にも葉酸サプリが必要なワケ

不妊症とは「成人男女が妊娠を希望し避妊をすることなく性行為を行っているにも関わらず、一定期間で妊娠が成立しない」ことを指します。現在、日本産婦人科学会では不妊症の定義を1年間の不妊としています。

なかなか妊娠をしないことで不安になるかもしれませんが、まずは1年間気を長く妊娠する努力を続けることが重要です。特に葉酸は胎児の先天性疾患を予防するだけではなく、受精や着床に対しても効果が期待できるため妊娠を考えている男女に重要になる栄養素です。

2:葉酸サプリが着床促進や受精卵の成長に効果があるワケ

葉酸サプリメントを摂取することによって受精卵の着床を促進させる効果が期待できると考えられています。人間の卵子と精子が結びつくことによって受精卵となります。この段階で胎児の卵のようなものができていますが、まだ妊娠しているとは言えません。妊娠するためには受精卵が子宮内膜に根を張り「着床」する必要があります。葉酸を十分に摂取していると以下の理由により着床を促進させると考えられています。

・受精卵の質が上がる

葉酸を十分に摂取することによって男性の精子や女性の卵子の質が向上します。その結果、受精卵の質も向上して、しっかりと子宮内膜に根を張り着床しやすくなります。

・子宮を温めてくれる

葉酸はビタミンB12とともに血液を作り出す働きをするビタミンです。子宮は様々な代謝が行われている器官です。代謝は基本的に体温くらいである37度前後で最も活発に行われます。葉酸がしっかりと血液を作り出し、体の中心部で温められた血液を子宮に供給することによって代謝が促進されます。妊娠も様々な代謝反応によって発生する現象なので、子宮が温まることにより受精卵が着床しやすくなります。また子宮や卵巣が十分に温まることでホルモンの分泌も促進されます。

・黄体ホルモンの分泌が促進される

受精卵が子宮内膜にしっかりと着床するためには黄体ホルモンの働きが重要になります。黄体ホルモンは別名プロゲステロンとも呼ばれるホルモンで女性が妊娠しやすい体内環境を作り出す働きをしています。子宮内膜は通常数ミリ程度の非常に薄いものですが、受精卵がしっかりと着床するためには1センチ程度の厚みが必要になります。

子宮や卵巣が葉酸の摂取により温まりホルモンの分泌が促進されます。そのため黄体ホルモンの働きによって子宮内膜は厚みを増し、受精卵が着床する準備が整います。また黄体ホルモンは子宮内膜を柔らかくする働きもあるため受精卵が根を張りやすくする効果も期待できます。

子宮内膜に着床した受精卵は母体から酸素や栄養素を供給され活発に細胞分裂を行い成長していきます。葉酸を十分に摂取することにより受精卵の成長に良い影響を与えることができると考えられています。

・血流が良くなる

葉酸はビタミンB12とともに血液を作り出す働きがあります。葉酸を十分に摂取することで造血機能が向上し、血流が良くなります。受精卵は母体から血流を通じて栄養素や酸素を受け取ります。血流が良くなることで受精卵に十分に栄養素と酸素が供給されるため健全に発育させることができます。

3:なかなか妊娠せずに悩んでいる人に必要な葉酸摂取量とは?

成人女性が1日に必要になる葉酸の摂取量は以下の数値になります。

(単位:μg/日)

  推定平均必要量 推奨量 耐用上限量
18-29歳 200 240 900
30-49歳 200 240 1000
妊活中/妊娠の可能性がある場合※ +400 +400
妊婦 +200 +240
授乳婦 +80 +100

葉酸は特に妊娠初期に重要になる栄養素のため、妊活中や妊娠の可能性がある場合は+400μgの摂取が推奨されるようになります。※がついている妊活中、妊娠の可能性がある場合と耐用上限量に関しては合成型の葉酸であるプテロイルモノグルタミン酸当量の数値です。葉酸は天然型より合成型のほうが体内での有効利用率が高いため、合成型の葉酸としての摂取が推奨されています。

4:妊娠で悩んでいる人は食事よりサプリから葉酸を摂るのが効果的

性行為を継続しているのにも関わらずなかなか妊娠せずに悩んでいる人が摂取すべき葉酸の量は「妊活中/妊娠の可能性がある場合」に該当する食事からの摂取量240μgに合成型のプテロイルモノグルタミン酸の付加量+400μgを加えたものです。プテロイルモノグルタミン酸に比べて天然型のポリグルタミン酸型葉酸は体内での有効利用率が50%と低いため、天然型の葉酸を合成型に換算しようとすると2倍の量が必要になります。つまり食事から葉酸を付加量も含めて摂取しようとすると実に1040μgという量の葉酸を摂取する必要があります。葉酸の含有量が多い食品には以下のようなものが挙げられます。

(単位:μg)

鶏レバー 1300
牛レバー 1000
豚レバー 810
えだまめ 260
モロヘイヤ 250
芽キャベツ 220
ホウレン草 210
菜の花 190

葉酸は動物のレバーや緑色の濃い葉物野菜に多く含まれる栄養素です。特に動物のレバーには非常に豊富に含まれています。鶏のレバーならば1日に80g(7切ほど)で1040μgの摂取量を満たすことができるため、意外に簡単と思うかもしれません。しかし葉酸を摂取する際に動物のレバーを食べてしまうと、妊娠した際に胎児に奇形が発生する可能性が高まる場合があります。

動物のレバーにはレチノール(ビタミンA)という栄養素が豊富に含まれています。レチノールは目や皮膚、口腔内などの粘膜の健康を維持するために必要で、胎児が母体内で発育するのにも必要になります。しかしレチノールは脂溶性の栄養素であるため、摂取しすぎると母体を通じて胎児の体内に蓄積していってしまいます。結果、奇形が発生する可能性が高まってしまうため注意が必要です。レチノールの女性の1日あたりの摂取基準は以下の数値になります。

(単位:μgRAE/日)

  推定平均必要量 推奨量 耐用上限量
18-29歳 450 650 2700
30-49歳 500 700 2700
妊娠初期 +0 +0
妊娠中期 +0 +0
妊娠後期 +60 +80
授乳婦 +300 +450

一方で葉酸が豊富に含まれている動物のレバーに含まれているレチノールの量は以下の数値になります。

(単位:μgRAE/100gあたり)

鶏レバー 14000 μgRAE
豚レバー 13000 μgRAE
牛レバー 1100 μgRAE

鶏や豚のレバーはほんの2切れ食べただけでも女性の1日の耐用上限量を超えたレチノールを摂取できてしまいます。動物のレバーから葉酸を摂取しようとすると胎児の奇形のリスクが増えてしまいます。また葉酸は熱に弱いため、レバーを調理する過程で量が減ってしまうため、思ったよりも含有量が少なくなるデメリットもあります。

一方で野菜から葉酸を十分に摂取しようとするとホウレン草換算で500g(およそ2袋半)という非常に多くの量になります。また加熱やゆでたりする際に葉酸は食品中から壊れたり流出していってしまったりするため、思ったよりも摂取できないという問題点もあります。

葉酸は妊娠初期に特に重要になる栄養素です。妊娠初期には胎児の「神経管」という器官が発育していきます。神経管は後々に脳やせき髄などの中枢神経系の器官になります。しかし神経管の発育になんらかの異常は発生すると中枢神経系が十分に発育できなくなり障害が発生してしまいます。言語障害や身体の麻痺といった障害から最悪の場合、無脳症や流産・奇形を引き起こす可能性がある重篤な疾患です。しかし現在では妊娠初期に十分に妊婦が葉酸を摂取することで予防できる可能性が高まることは判明されています。卵子と精子が受精し、子宮内膜に着床するタイミングを正確に、把握することはとても難しいことです。気づいたら妊娠〇週目になっていたということがよくあるように、妊活中からしっかりと葉酸を摂取していないと最も重要な妊娠初期に葉酸が足りなくなる可能性が出てきます。また厚生労働省が推奨している妊活中や妊娠の可能性がある女性に対する葉酸の付加量+400μgは合成型の葉酸であるプテロイルモノグルタミン酸です。

これらの理由により、なかなか妊しないと悩んでいる人や妊活中の人はサプリメントから葉酸を摂取するのがお手軽で効率的と言えるでしょう。

5:葉酸サプリを飲む時期とは?

先述したように受精と着床のタイミングを、正確に把握することはとても難しいため、最も葉酸が必要になる妊娠初期に葉酸が不足してしまうと胎児に神経管閉鎖障害は発症する可能性が高まります。そのため葉酸は妊娠を考えているタイミングから摂取すると良いでしょう。妊娠の各段階における葉酸の摂取量を表にしました。

  食事からの葉酸摂取量 サプリメントからの葉酸摂取量
妊活中 240 μg +400 μg
妊娠最初期
(4週くらいまで)
240 μg +400 μg
妊娠初期
(5週目から15週目くらいまで)
240 μg +400 μg
妊娠中期
(16週目から27週目くらいまで)
240 μg +240 μg
妊娠後期
(28週目から40週くらいまで)
240 μg +240 μg
出産期
(41週目から43週目くらいまで)
240 μg +240 μg
授乳期 240 μg +100 μg

葉酸は妊活中から妊娠初期に最も必要量が増大します。妊活中から妊娠が確認され、3か月くらい経つまでは十分に摂取するようにしましょう。サプリメントからの推奨量自体は減少しますがそれ以降も葉酸は胎児の細胞分裂に関わるため、食事以外のサプリメントからの摂取が必要になります。赤ちゃんの授乳が終わるまでは継続して必要になる栄養素であるため、基本的に妊活中から授乳が終わるまで継続的に摂取するように心がけましょう。

6:まとめ

不妊症の定義は成人の男女が性行為を行っているにもかかわらず、1年間妊娠の兆候が見えないことです。この場合は男女どちらかの生殖能力に異常がある可能性があるため、産婦人科を受信するようにしましょう。1年間が経過していない場合は卵子や精子の健康状態が悪く、妊娠ができないのかもしれません。葉酸は受精卵の質をよくしたり、受精卵の着床を助けたり、受精卵の発育を促進させる作用があるため積極的に摂取するようにしましょう。特に女性は妊活中から授乳が終わるまでの長期間、継続して摂取することが赤ちゃんの健康を守ることに繋がります。